教会の通ってきた道

〜プロテスタント開教から日本基督改革派教会設立へ〜


 

一、はじめに

 

 今回この秋の神学講演会にお招きをいただきました風間義信です。私は神学校を卒業後まる十年を過ぎましたが、その入学前の約半年と卒業後すぐから東京の改革派神学研修所で学んで参りました。また七年ほど前から特に将来牧師、教師となる人たちを対象として日本におけるプロテスタントの教会の歴史を教えるといいますか、一緒に学ぶ機会を与えられてきました。私の場合、これは月に一度でありますのでちょうどその神学生が卒業する三年三ヶ月で一つのまとまった学びが終わる、そういうものを行いまして、今その三回目のサイクルを行っています。

 このたびはぐっと凝縮いたしまして約一時間のお話の中で皆さんに、先ほどご紹介いただきましたような題名でお話をさせていただくことにいたしました。既にこのようなお話を何度もお聞きになっている方にとりましては問題ないことも多いかと思いますけれども、そもそもはじめにお話を依頼されたときに、「まだこのような話題に馴染みの薄い方を意識して。」ということでありましたので、そのようなつもりで話させていただきたいと思っております。

 私はこの日本基督改革派教会の生まれ育ちでありますので、気がついたときには自分の通っている教会が、ただたんなる教会というのではなくてその前に日本基督改革派という名前が付いているということに気がついたわけであります。一通りいろいろなキリスト教諸教派を巡りわたって、その中から選んだというわけではありません。良くも悪くも他を知らずに信仰生活をやって参りました。けれども信仰生活を送っている中で様々なキリスト教諸教派の方々との交わりや出会いが与えられました。神戸の神学校にいたときもチャンスを狙っては諸教派のいろいろな集会に出て参りました。そこで様々な刺激や教えを受けてきたわけでありますけれども、その時に本当に多くのものを学び、善い刺激を受けるためには私が今たっているところ、神様の不思議な導きによって与えられた改革派教会のことをしっかりと見つめるからこそいろいろな多くの恵みを受け取ることができるんだなということに気づかされました。

 そこで、このような分野に興味を持ち始めたわけでありますけれども、今日はそのことを少しでも紹介できればと思っております。


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