教会の通ってきた道

〜プロテスタント開教から日本基督改革派教会設立へ〜


 

(二)歴史的改革派信仰の樹立

 

「我教会の誕生がこの国の基督教会史に画期的なる一頁」

 ですからこのウエストミンスター信仰基準を植民地のようにあてがわれる気持ちではなくて、日本人の牧師達が、創立者達が聖書で教えられる教理の体系として最も完備しているものと確信し、採用したというところに、これも創立宣言の言葉ですが、「我教会の誕生がこの国の基督教会史に画期的なる一頁となり」といわれている理由があるわけです。

 そしてまたここで画期的と言われていますのは、これも創立宣言に書かれていますように「日本人によって日本に於いて」といわれていることであります。一八七二年に日本基督一致教会が出来て、初めて日本の教職者が誕生しましたけれども、教会の働きは宣教師の指導によるものでありました。もちろんこれがいけないということではなくて、多くの祝福をもたらして下さいました。しかし、この時に宣教師の方々の中にもまだまだしっかりとした信条に対する思いというものは薄かったということが言われております。

 日本の教会の成長のために信条が必要であるということは分かっているわけであります。でも、本国の支持を一層受ける、あるいは自分たちがこれまでこれでやってきたからというようなことや、協力関係の中からの妥協点というようなことで、四つの信条というものが採用されたわけです。けれども神様はそうしたいろいろな流れの末に日本基督改革派教会というものから見た場合、その創立者というものを立てて、彼らのうちに強い思いというもの、改革派信仰、長老主義でやってゆこうという思いをもって教会を形成する、こういう恵みを私たちの国にプレゼントして下さったわけであります。

 日本基督改革派教会の創立までにはプロテスタント教派といわれるものの伝道開始から約百年くらいの年月となるわけです。私たちはその百年の歩みというものをまたここでも見ることによりまして、私たち日本の教会というものが今日このような流れの末に今私たちの教会が建てられている、そして日本の教会というものがいつも、見てきたようないろいろな揺れ動きというものを今日の課題として持っているということを歴史の教訓として読みとることが出来るのではないかと思うのです。

 私たちの日本基督改革派教会も、その日本の教会に見え隠れしてきました源清き基督教の教理を、自分たちの教会の命として教会を建て上げてゆくということで各地で伝道しているわけです。しかしその流れというのは、川の流れのように流れ続ける中で美しいわけでありまして、止まってしまったらよどんで濁ってしまうわけであります。そこで創立宣言の中で「我等日本基督改革派教会ハ我等ノ言葉ヲ以テ更ニ優レタルモノヲ作成スル日ヲ祈リ求ム」と創立宣言は宣言しております。ウエストミンスター信仰基準を今日の時点では最も完備したものであると確信すると共に、私たちの言葉で神様の御前に告白することを願いつつ御言葉によって改革し続ける教会を建て上げる、この時に神様がこの日本の教会の中に与えて下さった歴史的教訓を更に生かす道が開かれてゆくということを確信して教会の歩みを進めて行くわけです。

 こうした事柄は、例えばその教会の信条観というようなことからも見つめることは出来るかと思いますけれども、今申し上げましたような、こうした歴史の流れの中から今日の日本基督改革派教会があるんだということをつかむことが出来るんではないかというふうに思っております。

 鈴木先生から、お話をするときに一時間というふうに言われましたので、これで一時間となりましたので、これでやめさせていただこうと思いますけれども、今日お話ししたことが皆さんの教会生活、とりわけ今後の教会生活の中に、少しでも、何らかの刺激となりまた皆さんの教会生活の中に糧となることが出来たら幸いであります。

 

 一言お祈りいたします。

 父なる神様、仙台地区の中にいらっしゃいます熱心な兄弟姉妹方を一つところに集めて下さって、共にひとときを過ごし、あなたがこの日本の国にも福音の糧をまき、私たちの教会の創立へと導いて下さった、そのほんの一端を見つめることが出来、感謝いたします。それを見るときに神様のあふるるばかりの多くの祝福を感じ取り、また、先輩方の多くの労を思わされるものであります。それと共に、あなたの御恵みを十分理解することが出来なかった弱さを思いしらされます。どうぞ歴史の中に残されたこうした事柄を私たちが単に昔の問題として片づけてしまうのではなく、今の私たちの信仰生活、教会生活の中にしっかりと活かしてゆくことが出来ますように、そして私たちが更に未来に向かって歩むときに、この歴史を通して教えて下さったあなたの御心をしっかりと受け止め、更に教会形成、御言葉の宣教へとつなげてゆくことが出来ますように私たち一人一人を導いて下さい。この仙台地区に建てられておりますお一つお一つの教会が更にあなたの御言葉を受け、またその御言葉が大きな実を結ぶことを信じて、主イエス・キリストの御名によってお祈りします。アーメン。


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